宮銀コンピューターサービス株式会社様導入事例

Zabbixを活用し、高品質なデータセンターサービスの運用をより低コストで実現

Objective

監視対象の構成変更への柔軟な対応が可能で、高パフォーマンスなエンタープライズ向け監視ツールへのリプレースにより運用コストの削減を行う必要があった。

Requirements

異常をいち早く見つけ出してオペレーターに伝え、対処を促すことができる信頼できる監視の仕組み

4分の1から5分の1への運用コストの削減

しっかりとしたサポート体制

Approach

既存の仕組みをそのまま維持しながら移行

一連の導入作業をZabbix認定パートナーである九電ビジネスソリューションズが支援

Outcome

運用コストのを4分の1から5分の1へ削減

Zabbixの導入を機に、さらなる付加価値サービスの展開も視野に

堅牢なファシリティをベースにしたデータセンターサービスを展開

温暖な気候に恵まれ、さまざまなスポーツチームのキャンプ地としても知られている宮崎県。その宮崎県を代表する銀行、宮崎銀行のグループ会社として、さまざまな情報サービスを展開しているのが、宮銀コンピューターサービスだ。

同社は長年、宮崎銀行のシステムを中心に、安定運用が求められるミッションクリティカルシステムのコンサルティングや開発、運用サービスを提供してきた。2005年には宮崎中央インターネットデータセンター(宮崎中央iDC)を開設し、主に自治体向けのハウジングサービスの提供を開始。ニーズの高まりを受けて2012年には「第2サーバルーム」も開設し、堅牢なファシリティの上で、24時間365日体制で機器の監視や運用代行を行っている。

また、各種集金業務を合理化する「M-NET代金回収サービス」や、重要なデータを同社および県外のデータセンターで預かり、自然災害などが発生した場合でも業務の継続を可能にする「リモートバックアップサービス」といった、さまざまな付加価値サービスも展開してきた。

システムの変化に応じた柔軟な監視の仕組みを

IT営業部 部長 篠原 康久 氏

宮銀コンピューターサービスでは2015年4月をめどに、宮崎中央iDCの運用監視ソリューションとして「Zabbix」を採用する計画だ。まずは2台のZabbix Serverをアクティブ-スタンバイ方式で導入し、データセンターで預かっているサーバの監視を始めていく予定という。

データセンターサービスにおいて何より重要なのは品質だ。品質を保つためには、異常をいち早く見つけ出してオペレーターに伝え、対処を促す監視の仕組みが欠かせない。宮銀コンピューターサービス IT営業部 部長の篠原康久氏は、「監視なくしてデータセンター事業はあり得ません」と述べる。

同社はこれまで、サーバーやネットワーク機器といったデータセンター上のさまざまなシステムの監視に、商用の監視ソフトウェアを用いてきた。しかし「データセンターサービスを長年提供していると監視対象が増えてきます。商用の監視ソフトウェアでは、監視ノード数に比例してライセンス数が増加するため、どうしてもランニングコストが増えてしまうことが課題の1つでした」と篠原氏は振り返る。

しかも、システムの変化に伴う監視対象の増減は付きものだ。篠原氏によると、新規ノードの追加に伴って、監視項目が50や100といった単位で増加することも珍しくないという。だが商用ソフトウェアの場合、対応するエージェントの取り寄せに時間がかかり、顧客が望むタイミングで迅速に監視を開始するのが困難なこともあったそうだ。かといって、事前に余分にライセンスを購入しておくのは、無駄な予算がかかることになってしまう。ならば、あるシステムで不要になった分のエージェントを他のシステムの監視に流用するといった使い方を考えたいところだが、商用ソフトのライセンス体系ではそれも困難だった。

Zabbixに期待するコスト削減効果ときめ細かい監視

オープンソースソフトウェアのZabbixは、こうした課題の解決にうってつけだった。異常の検知とアラートといったシステム監視ソリューションとしての十分な機能を満たしつつ、ソフトウェア本体は無償で利用できる。ライセンスに関する初期コストがかからない上、監視対象に導入するエージェントも無料となるため、運用コストも4分の1から5分の1に削減できると期待している。その上、ライセンスを柔軟に扱えるため、システム構成の変化に応じて即座に監視を行える体制も整えられる。

「監視においては適切なしきい値の設定が重要で、過剰になりすぎてもよくありません。あまりに頻繁にアラートが発生しても、現場の手を煩わせることになります」と篠原氏は指摘する。例えばメンテナンスのためにシステムの計画停止が発生することがある。その間、監視を継続しながらアラート通知だけは止めたいといった細かな設定も、Zabbixならば簡単に行える。

移行に際して、既存の仕組みをそのまま維持しながら展開できるのもポイントだった。本稼働に向け、「先にエージェントの導入を始めているが、スムーズに進んでいます」(篠原氏)。

しっかりしたサポートサービスも決め手の1つに

一連の導入作業を支援しているのが、Zabbixの認定パートナーである九電ビジネスソリューションズだ。導入に先立っての動作検証やサポートサービスが受けられる点も評価のポイントだった。「オープンソースソフトウェアだから心配ということはありません。九電ビジネスソリューションズによるしっかりしたサポートが提供されていることも決め手となりました」と篠原氏は述べる。”

Zabbixが収集したデータは、九電ビジネスソリューションズが独自に開発した監視ポータル「BEYMZ」にカスタマイズを加え、ビジュアルに表示されるようになっている。BEYMZは、20年に渡って蓄積してきたノウハウやヒアリングの結果を反映して作成されたポータルソフトウェアだ。実際に使っているエンドユーザーの視点に立ってシステムの状況を分かりやすく表示し、連絡先など必要な情報にすぐにアクセスできるようになっている。

宮銀コンピューターサービスではZabbixの導入を機に、さらなる付加価値サービスの展開も視野に入れているという。例えば、現在提供している基本的な監視サービスに加え、リソースの状況をより細かく監視するオプションサービスを、Zabbixを活用して従来よりも安価に展開することも可能になると期待しているそうだ。

「県内の自治体や事業者など地元への貢献をベースにしつつ、バックアップサービスの提供を機に、県外の企業に対するデータセンターサービスの展開にも目を向けたいと考えています。Zabbixを用いた監視サービスは、その際のポイントの1つになるのではないか」と篠原氏は期待を寄せている。

システム概要

Zabbixサーバー数: 2台
冗長化: あり
監視対象機器数: 約1,000台

宮銀コンピューターサービス株式会社

宮銀コンピューターサービス株式会社は宮崎銀行グループの一員として地域の情報化に貢献するIT企業です。地元自治体や民間企業に対し、事前のコンサルティングからシステム開発、ハードウェア/ソフトウェアの販売、運用保守、データセンター業務に至るまで幅広いITソリューションを提供しています。

本社
宮崎県宮崎市
設立:
1988年
従業員数:
57
(2014年6月24日現在)
資本金:
1,000万円
www.miyagin-cs.com

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