Zabbixアプライアンス
概要
Zabbixアプライアンスを使用すると、手動でセットアップしたり、既存のサーバーをZabbix用に再利用したりする代わりに、ZabbixサーバーとWebインターフェースをすぐにデプロイできます。
Zabbix 8.0用のアプライアンスは、AlmaLinuxやRocky LinuxなどのRed Hat Enterprise Linux 10派生ディストリビューションをベースとしており、MySQL上で動作する事前設定済みのZabbixサーバーと、NGINX Webサーバー上で動作するWebインターフェースが含まれています。
このアプライアンスは、Zabbixの評価用に設計されています。 本番環境での使用は推奨されません。
アプライアンスイメージは、以下の形式でダウンロードできます。
- インストールCD/DVD(.iso)
- VMware(.vmx) - 注記を参照
- Open Virtualization Format(.ovf)
- Microsoft Hyper-V(.vhd/.vhdx) - 注記を参照
- KVM、Parallels、QEMU、USBメモリ、VirtualBox、Xen(.raw) - 注記を参照
- KVM、QEMU(.qcow2)
ZabbixインストールCD/DVDのブートメニュー:

クイックスタート
前提条件
- ホストマシンに、仮想マシンのシステム要件を満たすのに十分なリソースがあることを確認してください。
- RAM: 4 GB
- ディスク容量: 仮想マシンに最低8GB
- CPU: 最低2コア
-
まだインストールされていない場合は、アプライアンスイメージを起動するための仮想化ソフトウェアをインストールします(例: VirtualBox)。
-
仮想化ソフトウェアでサポートされている形式でアプライアンスをダウンロードします。
-
ネットワーク設定をチェックして、ホスト マシンでDHCPが有効になっていることを確認します。
インストール
-
ダウンロードしたイメージからアプライアンスの仮想マシンを起動します。 手順については、使用している仮想化ソフトウェアのドキュメントを参照してください。たとえば、VirtualBox documentation をご覧ください。
-
ホストマシン上のブラウザーからアクセスできるように、仮想マシンのネットワーク設定を構成します。 これは、ブリッジモード を有効にすることで実現できます。
-
デフォルトのシステム credentials を使用して仮想マシンにログインします。
-
IPアドレスを取得するには、仮想マシン上で次のコマンドを実行します。
ip addr show
-
ホストマシン上でブラウザーを開き、アプライアンスが DHCP で取得した IPアドレスにアクセスします。
-
デフォルトの credentials を使用して Zabbix にログインし、監視を開始します。
設定
このセクションでは、頻繁に必要となるデフォルトの設定と、利用可能なカスタマイズオプションについて説明します。
認証情報
システム
- ユーザー名:
root - パスワード:
zabbix
Zabbix Webインターフェース
- ユーザー名:
Admin - パスワード:
zabbix
ログイン後、ユーザープロファイル設定でデフォルトパスワードを変更するか、新しいユーザーを作成してデフォルトユーザーを削除できます。
データベース
すべてのデータベースユーザーのパスワードは、インストールプロセス中にランダムに生成されます。 データベースには、次のユーザーが定義されています。
Root:
- ユーザー名:
root - パスワード:
/root/.my.cnfファイルに保存されています rootアカウントでは、パスワードを入力する必要はありません。
Zabbixサーバー:
- ユーザー名:
zabbix_srv - パスワード: サーバー設定ファイルに保存されています
Zabbix Webインターフェース:
- ユーザー名:
zabbix_web - パスワード: Webインターフェース設定ファイルに保存されています
データベースユーザーのパスワードを変更するには、MySQLおよび対応する設定ファイルで変更してください。
Webインターフェースへのアクセス
ZabbixのWebインターフェースには、http://<仮想マシンのIP> からアクセスできます。
デフォルトでは、どこからでもアクセスできます。アクセスを制限するには、/etc/nginx/conf.d/zabbix.conf を変更します。
編集したファイルを保存した後、rootユーザーとしてSSH経由でログインし、次のコマンドを実行してNGINXを再起動します。
systemctl restart nginx
静的 IP アドレス
デフォルトでは、アプライアンスは DHCP を使用して IP アドレスを取得します。
静的 IP アドレスを設定するには、次の手順を実行します。
-
root user としてログインします。
-
カスタムの IP アドレスに値を置き換えて、次のコマンドを実行します。
nmcli con mod eth0 ipv4.addresses 192.168.1.10/24 # アプライアンスの IP アドレス/CIDR プレフィックス
nmcli con mod eth0 ipv4.gateway 192.168.1.1 # ゲートウェイの IP アドレス
nmcli con mod eth0 ipv4.dns 8.8.8.8 # DNS サーバーの IP アドレス
nmcli con mod eth0 ipv4.method manual
nmcli con up eth0
または、ファイル /etc/NetworkManager/system-connections/eth0.nmconnection を開き、次の行を追加します。
[ipv4]
address1=192.168.1.10/24
dns=8.8.8.8;
gateway=192.168.1.1
method=manual
編集したファイルを保存した後、次のコマンドを実行します。
nmcli con reload
nmcli con up eth0
ネットワーク設定の変更が適用されたことを確認するには、次のコマンドを実行します。
nmcli dev show eth0
ファイアウォールの構成
ファイアウォール設定を管理するために、アプライアンスは事前定義されたルールを持つiptablesを使用します。
- SSH (22 TCP)ポートを開放
- Zabbixエージェント(10050 TCP)とZabbixトラッパー(10051 TCP)ポートを開放
- HTTP (80 TCP)とHTTPS (443 TCP)ポートを開放
- SNMP trap (162 UDP)ポートを開放
- NTP (123 UDP)ポートの発信接続を開放
- ICMPパケットを1秒あたり5パケットに制限
- 他のすべての着信接続はドロップ
追加のポートを開くには、/etc/sysconfig/iptablesファイルを変更し、ファイアウォールルールをリロードします。
systemctl reload iptables
リポジトリ
Zabbixアプライアンスは、Zabbix リポジトリのzabbix-releaseパッケージを使用します。
リポジトリは/etc/yum.repos.d/*ディレクトリで設定されています。
タイムゾーン
デフォルトではアプライアンスはシステムクロックにUTCを使用します。
タイムゾーンを変更するには適切なファイルを/usr/share/zoneinfoから/etc/localtimeにコピーします。
例:
cp /usr/share/zoneinfo/Europe/Riga /etc/localtime
Zabbixフロントエンドのタイムゾーンは個別に設定され、フロントエンドの設定で変更できます。 ZabbixフロントエンドのデフォルトのタイムゾーンはEurope/Rigaです。
ファイルの場所
- Zabbixサーバーとエージェントの設定ファイルは
/etc/zabbixにあります。 - Zabbixサーバーとエージェントのログファイルは
/var/log/zabbixにあります。 - Zabbix Webインターフェースの設定ファイルは
/etc/zabbix/webにあります。 - Zabbix Webインターフェースは
/usr/share/zabbixにあります。 - zabbix ユーザーのホームディレクトリは
/var/lib/zabbixです。
システムサービス
Systemdサービスが利用可能です。 Zabbixサービスのリストを表示するには、仮想マシンで次のコマンドを実行します。
systemctl list-units zabbix*
イメージフォーマット固有の注意点
VMware
vmdk形式のイメージは、VMware Player、ServerおよびWorkstation製品で直接使用できます。 ESX、ESXiおよびvSphereで使用するには、VMware vCenterコンバーター (authentication required for download)を使用して変換する必要があります。 VMware vCenterコンバーターを使用する場合、ハイブリッドネットワークアダプタで問題が発生する可能性があります。 その場合は、変換プロセス中にE1000アダプタを指定してみてください。 あるいは、変換の完了後、既存のアダプタを削除して E1000 アダプタを追加することもできます。
HDD/フラッシュイメージ (raw)
イメージを起動するには、次のコマンドを実行します。
dd if=./zabbix_appliance_8.0.0.raw of=/dev/sdc bs=4k conv=fdatasync
/dev/sdc をフラッシュ/HDDディスクデバイスのパスに置き換えてください。
Hyper-V
アプライアンスがHyper-Vで起動しない場合は、Ctrl+Alt+F2を押してTTYセッションを切り替えてみてください。
トラブルシューティング
Webインターフェースにログインしようとした際に、Access denied for user 'replace_user'@'localhost' (using password: YES) というエラーメッセージが表示される場合、インストールがまだ進行中であることを示している可能性があります。

数分待ってもエラーが解消されない場合、またはその他の予期しない動作が見られる場合は、インストール処理が正常に完了していない可能性があります。
この場合は、現在のアプライアンスを削除し、同じインストール手順に従って再デプロイすることを推奨します。
通常、この手順で問題は解決します。
なお、壊れたインストールを手動で修復しようとすることは推奨されません。さらなる問題を引き起こす可能性があるためです。