6. Zabbixアプライアンス
概要
手動でセットアップしたり、Zabbixの既存のサーバーを再利用したりする代わりに、ユーザーはZabbixアプライアンスまたはZabbixアプライアンスのインストールCDイメージをダウンロードできます。
ZabbixアプライアンスとインストールCDのバージョンはAlmaLinux 8 (x86_64)が基となっています。
ZabbixアプライアンスのインストールCDは、Zabbixサーバー(MySQL)の即時展開に使用できます。
このアプライアンスを使用してZabbixを評価できます。 アプライアンスは、本番環境での使用を目的としたものではありません。
システム要件:
- RAM: 4 GB
- ディスク容量: 仮想マシンに最低8GB
- CPU: 最低2コア
ZabbixインストールCD/DVDのブートメニュー:

Zabbixアプライアンスには、Zabbixサーバー(MySQLで構成および実行)とWebインターフェースが含まれています。
Zabbix仮想アプライアンスは次の形式で利用できます。
- VMWare (.vmx)
- オープン仮想化フォーマット (.ovf)
- Microsoft Hyper-V (.vhd / .vhdx)
- KVM、Parallels、QEMU、USBスティック、VirtualBox、Xen (.raw)
- KVM、QEMU (.qcow2)
開始するには、アプライアンスを起動し、DHCPでアプライアンスに設定されたIPアドレスにブラウザで接続します。
ホストでDHCPを有効にする必要があります。
仮想マシン内からIPアドレスを取得するには、次のコマンドを実行します。
ip addr show
ZabbixのWebインターフェースにアクセスするには、http://<host_ip>にアクセスします(ホストのブラウザからのアクセスについては、VMネットワーク設定でブリッジモードを有効にする必要があります)。
アプライアンスがHyper-Vで起動しない場合は、Ctrl+Alt+F2を押してttyセッションを切り替えることができます。
AlmaLinux 8設定の変更
このアプライアンスはAlmaLinux 8をベースにしています。
基本的なAlmaLinuxの設定には、いくつかの変更が加えられています。
リポジトリ
公式Zabbix リポジトリ が /etc/yum.repos.d に追加されています:
[zabbix]
name=Zabbix Official Repository - $basearch
baseurl=http://repo.zabbix.com/zabbix/7.0/rhel/8/$basearch/
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-ZABBIX-A14FE591
ファイアウォール設定
このアプライアンスは、事前定義されたルールを持つiptablesファイアウォールを使用します。
- SSHポート(22/TCP)を開放;
- Zabbixエージェント(10050/TCP)およびZabbixトラッパー(10051/TCP) ポートを開放;
- HTTP(80/TCP)およびHTTPS(443/TCP)ポートを開放;
- SNMPトラップポート(162/UDP)を開放;
- NTPポート(123/UDP)への送信接続を開放;
- ICMPパケットは1秒あたり5パケットに制限;
- その他すべての受信接続は破棄されます。
固定IPアドレスの使用
デフォルトでは、アプライアンスはDHCPを使用してIPアドレスを取得します。固定IPアドレスを指定するには、次のようにします。
- rootユーザーとしてログインします。
- /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0 ファイルを開きます。
- BOOTPROTO=dhcp を BOOTPROTO=none に置き換えます。
- 次の行を追加します。
- IPADDR=<アプライアンスのIPアドレス>
- PREFIX=<CIDRプレフィックス>
- GATEWAY=<ゲートウェイのIPアドレス>
- DNS1=<DNSサーバーのIPアドレス>
- systemctl restart network コマンドを実行します。
必要に応じて、公式のRed Hat ドキュメント を参照してください。
タイムゾーンの変更
デフォルトでは、アプライアンスはシステムクロックにUTCを使用します。タイムゾーンを変更するには、適切なファイルを /usr/share/zoneinfo から /etc/localtime にコピーします。例えば、次のようにします。
cp /usr/share/zoneinfo/Europe/Riga /etc/localtime
Zabbix設定
Zabbixアプライアンスのセットアップには、以下のパスワードおよび設定変更が含まれます。
認証情報(ログイン名:パスワード)
システム:
- root:zabbix
Zabbix Webインターフェース:
- Admin:zabbix
データベース:
- root:<random>
- zabbix:<random>
データベースのパスワードは、インストール処理中にランダムに生成されます。
rootパスワードは /root/.my.cnf ファイル内に保存されます。"root" アカウントでは、パスワードを入力する必要はありません。
データベースユーザーのパスワードを変更するには、以下の場所で変更を行う必要があります:
- MySQL;
- /etc/zabbix/zabbix_server.conf;
- /etc/zabbix/web/zabbix.conf.php.
サーバー用とWebインターフェース用に、それぞれ別のユーザー zabbix_srv と zabbix_web が定義されています。
ファイルの場所
- 設定ファイルは /etc/zabbix にあります。
- Zabbixサーバー、プロキシ、およびエージェントのログファイルは /var/log/zabbix にあります。
- Zabbix Webインターフェースは /usr/share/zabbix にあります。
- ユーザー zabbix のホームディレクトリは /var/lib/zabbix です。
Zabbix設定の変更
- Webインターフェースのタイムゾーンは Europe/Riga に設定されています(これは /etc/php-fpm.d/zabbix.conf で変更できます)。
Webインターフェースへのアクセス
デフォルトでは、Webインターフェースへのアクセスはどこからでも許可されています。
Webインターフェースには http://<host> でアクセスできます。
これは /etc/nginx/conf.d/zabbix.conf でカスタマイズできます。このファイルを変更した後は、Nginx を再起動する必要があります。再起動するには、root ユーザーとして SSH でログインし、次を実行します。
systemctl restart nginx
ファイアウォール
デフォルトでは、上記の設定変更に記載されているポートのみが開放されています。追加のポートを開放するには、"/etc/sysconfig/iptables" ファイルを変更し、ファイアウォールルールを再読み込みします。
systemctl reload iptables
アップグレード
Zabbixアプライアンスのパッケージはアップグレードできます。これを行うには、次を実行します。
dnf update zabbix*
システムサービス
利用可能なsystemdサービス:
systemctl list-units zabbix*
形式固有の注意事項
VMware
vmdk 形式のイメージは、VMware Player、Server、Workstation 製品で直接使用できます。ESX、ESXi、vSphere で使用するには、VMware vCenter Converter を使用して変換する必要があります(ダウンロードには認証が必要です)。 VMWare vCenter Converter を使用する場合、ハイブリッドネットワークアダプターに関する問題が発生することがあります。その場合は、変換プロセス中に E1000 アダプターを指定してみてください。あるいは、変換完了後に既存のアダプターを削除し、E1000 アダプターを追加することもできます。
HDD/フラッシュイメージ(raw)
dd if=./zabbix_appliance_7.0.0.raw of=/dev/sdc bs=4k conv=fdatasync
/dev/sdc をお使いのフラッシュ/HDDディスクデバイスに置き換えてください。
トラブルシューティング
Webインターフェースへのログイン時に、エラーメッセージ Access denied for user 'replace_user'@'localhost' (using password: YES) が表示される場合、インストールがまだ進行中である可能性があります。

数分待ってもエラーが解消されない場合、またはその他の予期しない動作が見られる場合は、インストールプロセスが正常に完了していない可能性が高いです。 この場合は、現在のアプライアンスを削除し、同じインストール手順に従って再デプロイすることをお勧めします。 通常、この手順で問題は解決します。
破損したインストールを手動で修復しようとすることは、さらなる問題を引き起こす可能性があるため、推奨されない点にご注意ください。