このセクションでは、保存前処理のステップを使用していくつかの実用的なタスクを実行する例を紹介します。
この例では、正規表現に一致の前処理ステップを使用して、VMwareイベントログから不要なイベントをフィルタリングします。
1. 稼働中のVMware Hypervisorホストで、vmware.eventlogアイテムが存在し、正常に動作していることを確認します。
イベントログアイテムは、ホスト作成時にVMwareテンプレートがリンクされている場合、すでにハイパーバイザー上に存在している可能性があります。
2. VMware Hypervisorホストで、Logタイプの従属アイテムを作成し、イベントログアイテムをマスターアイテムとして設定します。
3. 従属アイテムの前処理タブで、追加をクリックして前処理ステップを作成し、ドロップダウンから正規表現に一致を選択します。その後、以下のいずれかのパターンを指定します。
正規表現に一致しない場合、従属アイテムは該当するエラーメッセージとともにサポート対象外になります。
これを回避するには、失敗時にカスタムチェックボックスをマークし、値を破棄するかカスタム値を設定するなどのオプションを選択してください。
破棄された値はデータベースに保存されないため、トリガーの評価やトレンドデータの生成は行われませんのでご注意ください。
また、正規表現の前処理ステップを使用して、一致するグループを抽出し、出力を制御することもできます。
この例では、カスタム乗数の前処理ステップを使用して、取得したアイテム値の型が数値であるかどうかをチェックします。
アイテムの前処理タブで、カスタム乗数の前処理ステップを選択し、次のパラメータを指定します(取得した値に1を掛けます):
前処理が失敗した場合(例:入力が数値でない場合)、アイテムは対応するエラーメッセージとともにサポート対象外になります。 これを回避するには、失敗時にカスタムのチェックボックスをマークし、値を破棄する、またはカスタム値を設定するなどのオプションを選択してください。 破棄された値はデータベースに保存されないため、トリガーの評価やトレンドデータの生成は行われませんのでご注意ください。
この例では、サポートされていない値のチェックの前処理ステップを使用して、アイテム値が取得できなかったかどうかを確認します。
Zabbixサーバー/プロキシのポーラープロセスがアイテム値の収集を試みると、次のいずれかが発生します。
アイテム値の収集エラーを検出して処理するには、サポートされていない値のチェックの前処理ステップを使用できます。 このステップは常に最初に実行され、前処理が開始される前に発生したエラーのみを検出することに注意してください。
アイテムの前処理タブで、サポートされていない値のチェックの前処理ステップを選択し、次のいずれかのパラメーターを指定します。
次に、失敗時のカスタムオプションを使用して、値(この場合はエラー)を破棄したり、カスタム値を設定したり、カスタムエラーメッセージを返したりできます。 破棄された値はデータベースに保存されないため、トリガーは評価されず、トレンドデータも生成されないことに注意してください。