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Red Hat Enterprise Linux

概要

このセクションでは、Red Hat Enterprise Linux またはその派生ディストリビューション(AlmaLinux、CentOS Stream、Oracle Linux、Rocky Linux)用の公式Zabbixパッケージを使用して、Zabbix 7.4.x から最新バージョンの Zabbix 8.0.x へアップグレードする手順を説明します。

アップグレードを行う前に、関連するアップグレードノートを確認し、システムがZabbix 8.0の要件を満たしていることを確認してください。

アップグレード中は、2つのSSHセッションを並行して実行することを検討してください。1つはアップグレード手順の実行用、もう1つはサーバー/プロキシのログ監視用です。 たとえば、2つ目のセッションで tail -f zabbix_server.log または tail -f zabbix_proxy.log を実行し、最新のログエントリやエラーをリアルタイムで確認できます。 これは本番環境では非常に重要です。

Zabbix 8.0.x のマイナーバージョン間(例:8.0.1 から 8.0.3 へのアップグレード)のアップグレード手順については、マイナーバージョン間のアップグレードを参照してください。

アップグレード手順

1 Zabbixプロセスの停止

Zabbixサーバーを停止して、データベースに新しいデータが挿入されていないことを確認します。

systemctl stop zabbix-server

Zabbixプロキシやエージェント、エージェント2もアップグレードする場合は、同様に停止します。

systemctl stop zabbix-proxy
       systemctl stop zabbix-agent
       systemctl stop zabbix-agent2
2 Zabbixデータベースのバックアップ

既存のZabbixデータベースをバックアップして、アップグレードの失敗 (ディスク容量の問題、電源喪失、予期せぬ問題など) から保護します。

3 Zabbix設定ファイル、PHPファイル、Zabbixバイナリのバックアップ

既存のZabbix設定ファイル、PHP ファイル、およびZabbixバイナリをバックアップします。

設定ファイルの場合は、次を実行します。

mkdir /opt/zabbix-backup/
       cp /etc/zabbix/zabbix_server.conf /opt/zabbix-backup/
       cp /etc/httpd/conf.d/zabbix.conf  /opt/zabbix-backup/

PHPファイルとZabbixバイナリの場合は、次を実行します。

cp -R /usr/share/zabbix/ /opt/zabbix-backup/
       cp -R /usr/share/zabbix-* /opt/zabbix-backup/
4 リポジトリ設定パッケージの更新

アップグレードを進める前に、現在のリポジトリパッケージを最新バージョンに更新し、最新パッケージとの互換性を確保し、最近のセキュリティパッチやバグ修正を含めてください。

RHEL 10 では、以下を実行します:

rpm -Uvh https://repo.zabbix.com/zabbix/8.0/release/rhel/10/noarch/zabbix-release-latest.el10.noarch.rpm

RHEL 9 では、以下を実行します:

rpm -Uvh https://repo.zabbix.com/zabbix/8.0/release/rhel/9/noarch/zabbix-release-latest.el9.noarch.rpm

古いRHELバージョンやその派生ディストリビューションの場合は、上記のリンクをZabbixリポジトリから正しいものに置き換えてください。ただし、これらのバージョンのパッケージにはすべてのZabbixコンポーネントが含まれていない場合があり、パッケージからそれらのコンポーネントをアップグレードするには、OSのアップグレードを検討してください。含まれるコンポーネントの一覧については、Zabbixパッケージを参照してください。

次に、dnfパッケージマネージャのキャッシュ(ヘッダー、メタデータ、以前のインストールやアップデートでダウンロードされたパッケージファイルを含む)をクリーンアップします:

dnf clean all

次回のdnf操作時に、古いメタデータがクリアされているため、dnfはリポジトリから新しいメタデータをダウンロードします。

RHELでリポジトリ設定パッケージを更新する際の既知の問題も参照してください。

5 Zabbixコンポーネントのアップグレード

Zabbixコンポーネントをアップグレードするには、次を実行します。

dnf install zabbix-server-mysql zabbix-web-mysql zabbix-agent
  • PostgreSQLを使用している場合は、コマンドのmysqlpgsqlに置き換えます。
  • プロキシをアップグレードする場合は、コマンドのserverproxyに置き換えます。
  • エージェント2をアップグレードする場合は、コマンドのzabbix-agentzabbix-agent2 zabbix-agent2-plugin-*に置き換えます。

'dnf install zabbix-agent2'コマンドを使用して Zabbixエージェント2をアップグレードすると、エラーが発生する可能性があります。 詳細については既知の問題点を参照してください。

次に、Apacheを使用したWebフロントエンドをアップグレードし、再起動するには、次のコマンドを実行します。

dnf install zabbix-apache-conf
       systemctl restart httpd
6 コンポーネントの設定パラメータの確認

関連するアップグレードノートを確認し、設定パラメータに変更が必要かどうかを確認してください。

新しいオプションパラメータについては、新機能ページを参照してください。

7 Zabbixプロセスの起動

アップグレードされたZabbixコンポーネントを起動します。

systemctl start zabbix-server
       systemctl start zabbix-proxy
       systemctl start zabbix-agent
       systemctl start zabbix-agent2
8 Webブラウザのクッキーとキャッシュのクリア

アップグレード後、Zabbix Webインターフェースが正しく動作するために、Webブラウザのクッキーとキャッシュのクリアが必要になる場合があります。

マイナーバージョン間のアップグレード

Zabbix 8.0.x のマイナーバージョン間(例:8.0.1 から 8.0.3 など)でアップグレードすることが可能です。

すべてのZabbixコンポーネントをアップグレードするには、以下を実行します。

dnf upgrade 'zabbix-*'
  • Zabbixサーバーのみをアップグレードする場合は、コマンド内の 'zabbix-*''zabbix-server-*' に置き換えてください。
  • Zabbixプロキシのみをアップグレードする場合は、コマンド内の 'zabbix-*''zabbix-proxy-*' に置き換えてください。
  • Zabbixエージェントのみをアップグレードする場合は、コマンド内の 'zabbix-*''zabbix-agent-*' に置き換えてください。
  • Zabbixエージェント2のみをアップグレードする場合は、コマンド内の 'zabbix-*''zabbix-agent2-*' に置き換えてください。