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1 アイテムの作成

概要

Zabbixフロントエンドでアイテムを作成するには、以下の手順を実行します。

  • データ収集 > ホスト に移動します
  • ホストの行でアイテムをクリックします
  • 画面右上のアイテムの作成をクリックします
  • フォームにアイテムのパラメータを入力します

既存のアイテムを開き、クローンボタンを押して別名で保存することで、アイテムを作成することもできます。

設定

アイテムタブには、一般的なアイテム属性が含まれています。

すべての必須入力フィールドには赤いアスタリスクが付いています。

パラメータ 説明
名前 アイテム名。
ユーザーマクロがサポートされています。
タイプ アイテムタイプ。個別のitem typeセクションを参照してください。
キー アイテムキー(最大2048文字)。
サポートされているitem keysは、個別のアイテムタイプセクションで確認できます。
キーは1つのホスト内で一意でなければなりません。
キータイプが「Zabbixエージェント」、「Zabbixエージェント(アクティブ)」または「シンプルチェック」の場合、キー値はZabbixエージェントまたはZabbixサーバーでサポートされている必要があります。
また、正しいkey formatも参照してください。
情報の型 変換後(必要な場合)にデータベースに保存されるデータの型。
数値(符号なし) - 64ビット符号なし整数。
整数アイテムに浮動小数点値が受信された場合、小数点以下は切り捨てられます。
数値(浮動小数点) - 64ビット浮動小数点数。
この型は約15桁の精度と、約-1.79E+308から1.79E+308までの範囲を許容します(PostgreSQL 11以前のバージョンは例外)。
科学的記数法での値の受信もサポートされています。例:1.23E+7、1e308、1.1E-4。
文字列 - 短いテキストデータ。
ログ - ログ関連プロパティ(タイムスタンプ、ソース、重大度、logeventid)をオプションで持つ長いテキストデータ。
テキスト - 長いテキストデータ。テキストデータの制限も参照してください。
バイナリ - バイナリ値(従属アイテムのみサポート)。バイナリ値は最新データでは静的な「binary value」文字列として解決され、{ITEM.VALUE}、{ITEM.LASTVALUE}および式マクロはUNKNOWNに解決されます。
特定のフォーマットでのみデータを返すアイテムキーの場合、対応する情報の型が自動的に選択されます。
ホストインターフェース ホストインターフェースを選択します。このフィールドはホストレベルでアイテムを編集する場合に利用できます。
単位 単位記号が設定されている場合、Zabbixは受信したアイテム値に後処理を適用し、指定された単位の接尾辞を付けて表示します。
特別なフォーマットを持つサポートされている単位記号(受信値→表示値の例):
B - バイト(1024 → 1 KB)
Bps - バイト/秒(1024 → 1 KBps)
s - 秒、最大3つの最大非ゼロ時間単位で表示(881764 → 10d 4h 56m)
uptime - 経過時間をhh:mm:ssまたはN日, hh:mm:ssで表示(881764 → 10 days, 04:56:04)
unixtime - Unixタイムスタンプをyyyy.mm.dd hh:mm:ssでフォーマット(881764 → 1970-01-11 04:56:04 AM);正しくフォーマットするには受信値が数値(符号なし)である必要があります。
その他の単位(Hz、Wなど)の場合、受信値が1000を超えると1000で割られ、対応する接頭辞が付いて表示されます(5000 → 5 KHz、881764 → 881.76 KW)。
単位記号の前に!を付けると、単位変換と接頭辞付与が無効になります(1024 !B → 1024 B、61 !s → 61 s)。
単位記号と単位変換の詳細や例については、アイテム値のサフィックスを参照してください。
更新間隔 このアイテムの新しい値をN秒ごとに取得します。最大許容更新間隔は86400秒(1日)です。
時間のサフィックスがサポートされています(例:30s、1m、2h、1d)。
ユーザーマクロがサポートされています。
1つのマクロでフィールド全体を埋める必要があります。フィールド内の複数のマクロやテキストと混在したマクロはサポートされていません。
: カスタム間隔が非ゼロ値で存在する場合のみ、更新間隔を「0」に設定できます。0に設定し、カスタム間隔(フレキシブルまたはスケジュール)が非ゼロ値で存在する場合、アイテムはカスタム間隔の期間中にポーリングされます。
: アイテムがアクティブになった後や更新間隔が変更された後の最初のアイテムポーリングは、設定値より早く発生する場合があります。
新しいアイテムは、作成から60秒以内にチェックされます(スケジューリングまたはフレキシブル更新間隔があり、更新間隔が0の場合を除く)。
既存のパッシブアイテムは、今すぐ実行 ボタンを押すことで即座に値を取得できます。
カスタム間隔 アイテムチェックのカスタムルールを作成できます:
フレキシブル - 更新間隔の例外(異なる頻度の間隔)を作成します。
スケジューリング - カスタムポーリングスケジュールを作成します。
詳細はカスタム間隔を参照してください。
間隔フィールドでは時間のサフィックスがサポートされています(例:30s、1m、2h、1d)。
ユーザーマクロがサポートされています。
1つのマクロでフィールド全体を埋める必要があります。フィールド内の複数のマクロやテキストと混在したマクロはサポートされていません。
タイムアウト アイテムチェックのタイムアウトを設定します(サポートされているアイテムタイプで利用可能)。タイムアウトオプションを選択:
グローバル - プロキシ/グローバルタイムアウトが使用されます(グレーアウトされたタイムアウトフィールドに表示)。
上書き - カスタムタイムアウトが使用されます(タイムアウトフィールドで設定;許容範囲:1 - 600秒)。時間のサフィックス(例:30s、1m)およびユーザーマクロがサポートされています。
タイムアウトリンクをクリックすると、プロキシタイムアウトやグローバルタイムアウト(プロキシ未使用時)を設定できます。タイムアウトリンクは、管理 > 一般または管理 > プロキシフロントエンドセクションへの権限を持つスーパ管理者タイプのユーザーのみが表示できます。
履歴 次のいずれかを選択:
保存しない - アイテム履歴は保存されません。従属アイテムのみ履歴を保持する必要があるマスターアイテムに便利です。
この設定はグローバルハウスキーパー設定で上書きできません。
最大保存期間 - データベースに詳細な履歴を保持する期間を指定します(1時間~25年)。古いデータはハウスキーパーによって削除されます。秒単位で保存されます。
時間のサフィックスがサポートされています(例:2h、1d)。ユーザーマクロがサポートされています。
最大保存期間の値は管理 > ハウスキーピングでグローバルに上書きできます。
グローバル上書き設定が存在する場合、オレンジ色の情報アイコンが表示されます。マウスを重ねると警告メッセージが表示されます(例:グローバルハウスキーパー設定で上書きされています(1d))。
データベースの値履歴サイズを小さくするために、記録値はできるだけ短期間保持することを推奨します。長期間の値履歴を保存する代わりに、トレンドデータを長期間保存できます。
履歴とトレンドも参照してください。
トレンド 次のいずれかを選択:
保存しない - トレンドは保存されません。
この設定はグローバルハウスキーパー設定で上書きできません。
最大保存期間 - データベースに集計(1時間ごとの最小、最大、平均、カウント)履歴を保持する期間を指定します(1日~25年)。古いデータはハウスキーパーによって削除されます。秒単位で保存されます。
時間のサフィックスがサポートされています(例:24h、1d)。ユーザーマクロがサポートされています。
最大保存期間の値は管理 > ハウスキーピングでグローバルに上書きできます。
グローバル上書き設定が存在する場合、オレンジ色の情報アイコンが表示されます。マウスを重ねると警告メッセージが表示されます(例:グローバルハウスキーパー設定で上書きされています(7d))。
: トレンドの保持は非数値データ(文字列、ログ、テキスト)には利用できません。
履歴とトレンドも参照してください。
値のマッピング このアイテムに値のマッピングを適用します。値のマッピングは受信値を変更せず、表示のみを目的としています。
数値(符号なし)数値(浮動小数点)文字列アイテムで動作します。
例:「Windowsサービスの状態」。
ログ時刻フォーマット ログタイプのアイテムのみ利用可能。サポートされているプレースホルダー:
y: 年(1970-2038)
M: 月(01-12)
d: 日(01-31)
h: 時(00-23)
m: 分(00-59)
s: 秒(00-59)
空白の場合、タイムスタンプはUnix時間で0(1970年1月1日)に設定されます。
例として、Zabbixエージェントのログファイルの次の行を考えます:
" 23480:20100328:154718.045 Zabbix agent started. Zabbix 1.8.2 (revision 11211)."
この行はPIDの6文字、日付、時刻、メッセージの残りで始まります。
この行のログ時刻フォーマットは「pppppp:yyyyMMdd:hhmmss」となります。
「p」や「:」はプレースホルダーであり、「yMdhms」以外の任意の文字にできます。
ホストインベントリフィールドに値を反映 アイテムの値を反映させるホストインベントリフィールドを選択できます。ホストで自動インベントリ反映が有効な場合に機能します。
情報の型が「ログ」に設定されている場合、このフィールドは利用できません。
説明 アイテムの説明を入力します。ユーザーマクロがサポートされています。
有効 チェックボックスをオンにするとアイテムが有効になり、処理されます。
アイテムを無効にすると、直ちに履歴キャッシュから削除されます(最後の値はログ用に保持されます)。
最新データ リンクをクリックするとアイテムの最新データを表示できます。
このリンクは既存のアイテムを編集する場合のみ利用できます。

アイテムタイプ固有のフィールドは該当ページで説明されています。

既存のテンプレートレベルのアイテムをホストレベルで編集する場合、多くのフィールドは読み取り専用です。 フォームヘッダーのリンクを使用してテンプレートレベルに移動し、そこで編集できますが、テンプレートレベルでの変更は、そのテンプレートがリンクされているすべてのホストのアイテムに影響することに注意してください。

タグタブでは、アイテムレベルのタグを定義できます。

アイテム値の事前処理

事前処理タブでは、受信した値に対する変換ルールを定義できます。

アイテムのテスト

アイテムのテストを行うには、サーバーとプロキシのシステム時刻が同期されていることを確認してください。 サーバーの時刻が遅れている場合、アイテムのテストで「The task has been expired.」というエラーメッセージが返されることがあります。 ただし、サーバーとプロキシで異なるタイムゾーンを設定しても、テスト結果には影響しません。

アイテムをテストし、正しく設定されていれば実際の値を取得することができます。 アイテムを保存する前でもテストを行うことができます。

ホストおよびテンプレートのアイテム、アイテムプロトタイプ、低レベルディスカバリールールでテストが可能です。 アクティブアイテムではテストできません。

アイテムのテストは、以下のパッシブアイテムタイプで利用できます:

  • Zabbixエージェント
  • SNMPエージェント (v1, v2, v3)
  • IPMIエージェント
  • SSHチェック
  • Telnetチェック
  • JMXエージェント
  • シンプルチェック(icmpping*vmware.*アイテムを除く)
  • Zabbix内部
  • 計算アイテム
  • 外部チェック
  • データベースモニター
  • HTTPエージェント
  • スクリプト
  • ブラウザ

アイテムをテストするには、アイテム設定フォームの下部にあるテストボタンをクリックします。 テストできないアイテム(アクティブチェックや除外されたシンプルチェックなど)では、テストボタンは無効になります。

アイテムのテストフォームには、必要なホストパラメータ(ホストアドレス、ポート、サーバー/プロキシでテスト(プロキシ名))や、アイテム固有の詳細(SNMPv2コミュニティやSNMPv3セキュリティ認証情報など)のフィールドがあります。 これらのフィールドはコンテキストに応じて変化します:

  • エージェントを必要とするアイテムの場合、ホストの選択されたエージェントインターフェースから情報を取得して値が自動入力されます。
  • テンプレートアイテムの場合は、値を手動で入力する必要があります。
  • プレーンテキストのマクロ値は解決されます。
  • 値(または値の一部)がシークレットまたはVaultマクロであるフィールドは空になり、手動で入力する必要があります。 アイテムパラメータにシークレットマクロ値が含まれている場合、次の警告メッセージが表示されます:「アイテムにシークレット値を持つユーザー定義マクロが含まれています。これらのマクロの値は手動で入力する必要があります。」
  • アイテムタイプのコンテキストで不要な場合はフィールドが無効になります(例: 計算アイテムではホストアドレスフィールドやプロキシフィールドが無効)

アイテムをテストするには、値の取得をクリックします。 値が正常に取得されると、フィールドに表示され、現在の値(存在する場合)は前回の値フィールドに移動し、前回との差フィールド(2つの値(クリック)の時間差)も計算されます。また、EOLシーケンスを検出し、取得した値に"\n\r"が含まれている場合はCRLFに切り替えようとします。

値の取得とテストをクリックすると、前処理のテストも行います。

ホストから取得した値やテスト結果は、フロントエンドに送信される際に最大512KBまでに切り詰められます。 結果が切り詰められた場合は、警告アイコンが表示されます。 警告の説明はマウスオーバーで表示されます。 512KBを超えるデータでも、Zabbixサーバーでは完全に処理されることに注意してください。

設定が正しくない場合は、考えられる原因を説明するエラーメッセージが表示されます。

ホストから正常に取得した値は、前処理ステップのテストにも利用できます。

フォームのボタン

フォームの下部にあるボタンで、いくつかの操作を行うことができます。

アイテムの追加。このボタンは新規のアイテムの時のみ使用できます。
アイテムのプロパティの更新。
現在のアイテムプロパティをベースにして別のアイテムを作成。
アイテムの値を取得。アイテムのタイプがパッシブなものだけ対応しています。(詳細参照)
注意 値の取得時には設定キャッシュは更新されません。つまり直近のアイテムの設定変更が反映されません。
値を取得できるかのテスト実行。
アイテムのヒストリとトレンドを削除。
アイテムの削除。
アイテムのプロパティ変更をキャンセル。

テキストデータの制限

テキストデータの制限は、データベースのバックエンドによって異なります。 テキスト値は、データベースの値の型の制限に合わせて切り捨てられてからデータベースに保存されます:

データベース 情報の種類
Character Log Text
MySQL 255文字 65536バイト 65536バイト
PostgreSQL 255文字 65536文字 65536文字
SQLite (Zabbixプロキシのみ) 255文字 65536文字 65536文字

カスタムスクリプトの制限

使用可能なカスタムスクリプトの長さは、使用するデータベースによって異なります。

データベース 文字数の上限 バイト数の上限
MySQL 65535 65535
PostgreSQL 65535 制限なし
SQLite (Zabbixプロキシのみ) 65535 制限なし

アイテムタイムアウト

アイテムタイムアウトは、Zabbixがチェックを失敗として中止するまでの待機時間を指定します。

タイムアウトに達すると、データ取得が完了していなくてもチェックは中止されます。データが部分的に受信された場合、アイテムはサポート対象外となり、エラーメッセージが記録されます(例えば、SNMPチェックで複数のOIDのうち1つだけが正常に収集された場合など)。

多くのアイテムタイプでは、柔軟なアイテムタイムアウトを設定できます:

  • 単一アイテムごと
  • アイテムタイプごと(プロキシレベル)
  • アイテムタイプごと(グローバルレベル)

単一アイテムごとのカスタムタイムアウトは、特定のアイテムに対してより長いタイムアウトを指定し、他のアイテムのタイムアウトを低く保ちたい場合に便利です。

タイムアウトの優先順位

  1. 単一アイテムのタイムアウトが他のタイムアウトより優先されます。
  2. プロキシレベルのタイムアウトがグローバルタイムアウトより優先されます。

Zabbixサーバーまたはプロキシの設定からのタイムアウトは、柔軟なタイムアウトが設定されているチェックには影響しません

柔軟なタイムアウトのサポート

以下のアイテムタイプで柔軟なタイムアウトがサポートされています:

1 レガシーSNMPチェック(単一OIDポーリング)の場合、サーバーまたはプロキシのタイムアウト設定が適用されます。
2 icmpping*アイテムの場合、タイムアウト値はアイテムキーで直接指定します。VMware監視アイテムは、サーバーまたはプロキシのVMwareTimeoutパラメータを使用します。

サポートされていないアイテム

サポートされていないアイテムはサポートされていませんのステータスとして報告され、標準の更新間隔で再チェックされます。

アイテムの値が何らかの理由で取得できない場合(例:接続エラー、アイテムを処理するポーラーが設定されていない場合)、アイテムはサポートされていない状態になります。 さらに、履歴データを受信しないアイテムはサポートされていませんのステータスのままです。 これは想定された動作であり、アイテムは新しい有効な履歴データを受信したときにのみ通常のステータスに移行します。

問題と同様に、サポートされていないアイテムは新しいデータが受信されたときにのみ再評価されます。たとえそのアイテムに履歴データがもう利用できなくてもです。 言い換えれば、アイテムとトリガーは新しいデータを受信したときにのみ状態を変更します。 ただし、トリガー式に日付と時刻nodata()関数が含まれている場合、トリガーは30秒ごとに再計算されます(詳細はトリガーの計算時間を参照してください)。