Zabbixは、ユーザーマクロ値の機密情報を保護するために2つのオプションを提供しています。
シークレットマクロの値は非表示ですが、アイテムで使用することで明らかになる場合があります。 たとえば、外部スクリプトでシークレットマクロを参照するecho文を使用すると、Zabbixサーバーが実際のマクロ値にアクセスできるため、マクロ値がフロントエンドに表示される場合があります。 シークレットマクロ値がマスク解除される場所を参照してください。
シークレットマクロはトリガー式では使用できません。
シークレットテキストマクロでは、マクロ値がアスタリスクでマスクされます。
マクロ値をシークレットにするには、値フィールドの末尾にあるボタンをクリックし、シークレットテキストオプションを選択します。

設定を保存すると、値を表示することはできなくなります。
マクロ値を変更するには、値フィールドにカーソルを合わせ、新しい値を設定ボタン(ホバー時に表示)をクリックします。

新しい値を設定ボタンをクリックする(またはマクロ値のタイプを変更する)と、現在の値は消去されます。 値フィールドの末尾にある
矢印をクリックすると、元の値を復元できます(新しい設定を保存する前のみ利用可能)。 元の値を復元しても、その値が表示されることはありません。
シークレットマクロを含むURLは機能しません。なぜなら、URL内のマクロは「******」として解決されるためです。
Vaultシークレットマクロでは、マクロの値が外部のシークレット管理ソフトウェア(vault)に保存されます。
Vaultシークレットマクロを設定するには、値フィールドの末尾にあるボタンをクリックし、Vaultシークレットオプションを選択します。

マクロの値はvaultシークレットを指す必要があります。 入力フォーマットはvaultプロバイダーによって異なります。プロバイダー固有の設定例については、以下を参照してください。
Vaultシークレットマクロの値は、Zabbixサーバー(およびシークレットVaultマクロの解決方法がZabbixサーバーとプロキシに設定されている場合はZabbixプロキシ)によって、構成データのリフレッシュごとにVaultから取得され、その後構成キャッシュに保存されます。 ZabbixサーバーとZabbixプロキシは異なるVaultを使用することができます。
シークレットVaultマクロの解決方法がZabbixサーバーに設定されている場合、Vaultシークレットはサーバーのみが取得し、Zabbixプロキシは各構成同期時にZabbixサーバーからVaultシークレットマクロの値を受け取り、自身の構成キャッシュに保存します。 つまり、Zabbixプロキシは、Zabbixサーバーから構成の更新を受け取るまで、再起動後にデータ収集を開始できません。
Vaultからシークレット値を手動でリフレッシュするには、secrets_reload ランタイムコントロールオプション(サーバーのみ)を使用します。
Zabbixサーバーとプロキシ間で暗号化を有効にする必要があります。有効でない場合、サーバーの警告メッセージが記録されます。
マクロ値を正常に取得できない場合、その値を使用している対応するアイテムはサポート外になります。
このリストは、シークレットマクロ値がマスク解除されるパラメータの場所を示します。
シークレットマクロ値が間接的に参照された場合、下記の場所でもマスクされたままになります。 たとえば、メディアタイプ(スクリプトまたはWebhookパラメータ)で使用される{ITEM.KEY}、{ITEM.KEY<1-9>}、{LLDRULE.KEY} 組み込みマクロは、net.tcp.port[192.0.2.0,80]の代わりにnet.tcp.port[******,******]のようなマスクされたシークレットマクロを含むアイテムキーに解決されます。
| コンテキスト | パラメータ | |
|---|---|---|
| アイテム、アイテムプロトタイプ、LLDルール | ||
| アイテム | アイテムキーのパラメータ | |
| アイテムプロトタイプ | アイテムプロトタイプキーのパラメータ | |
| ローレベルディスカバリルール | ディスカバリアイテムキーのパラメータ | |
| SNMPエージェント | SNMPコミュニティ | |
| コンテキスト名 (SNMPv3) | ||
| セキュリティ名 (SNMPv3) | ||
| 認証パスフレーズ (SNMPv3) | ||
| プライバシーパスフレーズ (SNMPv3) | ||
| HTTPエージェント | URL | |
| クエリフィールド | ||
| Post | ||
| ヘッダー | ||
| ユーザー名 | ||
| パスワード | ||
| SSLキーのパスワード | ||
| スクリプト | パラメータ | |
| スクリプト | ||
| ブラウザ | パラメータ | |
| スクリプト | ||
| データベースモニタ | SQLクエリ | |
| TELNETエージェント | スクリプト | |
| ユーザー名 | ||
| パスワード | ||
| SSHエージェント | スクリプト | |
| ユーザー名 | ||
| パスワード | ||
| シンプルチェック | ユーザー名 | |
| パスワード | ||
| JMXエージェント | ユーザー名 | |
| パスワード | ||
| アイテム値の事前処理 | ||
| JavaScript事前処理ステップ | スクリプト | |
| Webシナリオ | ||
| Webシナリオ | 変数値 | |
| ヘッダー値 | ||
| URL | ||
| クエリフィールド値 | ||
| Postフィールド値 | ||
| Raw post | ||
| Webシナリオ認証 | ユーザー | |
| パスワード | ||
| SSLキーのパスワード | ||
| コネクタ | ||
| コネクタ | URL | |
| ユーザー名 | ||
| パスワード | ||
| トークン | ||
| HTTPプロキシ | ||
| SSL証明書ファイル | ||
| SSLキーのファイル | ||
| SSLキーのパスワード | ||
| ネットワークディスカバリ | ||
| SNMP | SNMPコミュニティ | |
| コンテキスト名 (SNMPv3) | ||
| セキュリティ名 (SNMPv3) | ||
| 認証パスフレーズ (SNMPv3) | ||
| プライバシーパスフレーズ (SNMPv3) | ||
| グローバルスクリプト | ||
| Webhook | JavaScriptスクリプト | |
| JavaScriptスクリプトパラメータ値 | ||
| Telnet | ユーザー名 | |
| パスワード | ||
| SSH | ユーザー名 | |
| パスワード | ||
| スクリプト | スクリプト | |
| メディアタイプ | ||
| スクリプト | スクリプトパラメータ | |
| Webhook | パラメータ | |
| IPMI管理 | ||
| ホスト | ユーザー名 | |
| パスワード | ||