メディアタイプは、Zabbixから通知やアラートを送信するための配信チャネルです。
メディアタイプは、以下の配信方法をサポートしています。
メディアタイプは アラート > メディアタイプ で管理します。いくつかのメディアタイプは、デフォルトのデータセットにあらかじめ定義されています。 それらを動作させるには、パラメータを微調整するだけです。

メディアタイプがアラートプロセスの中でどのような役割を果たすかを理解するために、Zabbixからエンドユーザーに通知を配信するための3つの要件を見てみましょう。
設定したメディアタイプが動作するかどうかをテストするには、メディアタイプ一覧でテストをクリックします。
テストリクエストはZabbixサーバーに送信されます。Zabbixサーバーは指定されたメディアタイプを使用してアラートの送信を試み、その結果をフロントエンドに返します。フロントエンドはサーバーが結果を返すのを待ちます。メディアタイプのテストはデフォルトで65秒のタイムアウトがあります(管理 > 一般 > タイムアウトで設定可能)。
以下のメディアタイプのテスト詳細も参照してください:
Zabbixフロントエンドでメディアタイプを作成するには:
いくつかのパラメータは、すべての配信方法で共通です。

| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| 名前 | メディアタイプの名前です。 |
| タイプ | メディアタイプの配信方法を選択します。 |
| 説明 | メディアタイプの説明を入力します。 |
| 有効 | メディアタイプを有効にするにはチェックボックスをオンにします。 |
配信方法ごとのパラメータについては、メール、SMS、カスタムアラートスクリプト、またはWebhookのページを参照してください。
メッセージテンプレートタブには、イベントタイプごとのデフォルトメッセージ(障害、障害復旧、ディスカバリなど)が含まれています。

追加をクリックしてデフォルトメッセージを定義します(または編集をクリックして既存のメッセージを更新します):

| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| メッセージタイプ | デフォルトメッセージを使用するイベントのタイプ。 各イベントタイプごとに1つのデフォルトメッセージのみ定義できます。 |
| 件名 | デフォルトメッセージの件名。件名にはマクロを含めることができます。255文字までに制限されています。 SMSメディアタイプでは件名は利用できません。 |
| メッセージ | デフォルトメッセージ。データベースの種類によって一定の文字数に制限されています(詳細はメッセージの送信を参照してください)。 メッセージにはサポートされているマクロを含めることができます。 障害および障害更新メッセージでは、式マクロがサポートされています(例: {?avg(/host/key,1h)})。 |
デフォルトメッセージは、アクションのオペレーションでカスタムメッセージが定義されている場合、それによって上書きされることに注意してください。
メッセージテンプレートの定義は、デフォルトメッセージを通知に使用しないWebhookやカスタムアラートスクリプトを含む、すべての配信方法で必須です。 たとえば、「Pushover webhookにメッセージを送信」アクションは、Pushover webhookの障害メッセージが定義されていない場合、障害通知の送信に失敗します。
オプションタブには、アラート処理の設定があります。 同じオプションセットが各メディアタイプごとに設定可能です。
すべてのメディアタイプは並列で処理されます。 メディアタイプごとに同時セッション数の最大値は設定できますが、 サーバー上のアラート処理プロセスの総数は、StartAlertersパラメータでのみ制限できます。 1つのトリガーによって生成されたアラートは順次処理されます。 したがって、複数の通知が同時に処理されるのは、複数のトリガーによって生成された場合のみです。

| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| 同時セッション数 | メディアタイプごとの並列アラートセッション数を選択します: 1つ - 1セッション 無制限 - 無制限のセッション数 カスタム - カスタムのセッション数を選択 無制限/高い値は、より多くの並列セッションと通知送信能力の増加を意味します。無制限/高い値は、多数の通知を同時に送信する必要がある大規模な環境で使用してください。 同時セッション数より多くの通知を送信する必要がある場合、残りの通知はキューに入れられます。失われることはありません。 |
| 試行回数 | 通知送信の試行回数。最大100回まで指定可能。デフォルト値は「3」です。「1」を指定した場合、Zabbixは1回だけ通知を送信し、失敗しても再試行しません。 |
| 試行間隔 | 通知送信に失敗した場合の再送信間隔(秒単位、0-3600)。「0」を指定した場合、Zabbixは即座に再試行します。 時間のサフィックス(例: 5s, 3m, 1h)がサポートされています。 |
メディアタイプが通知をどのように送信するかを定義するのに対し、ユーザーメディアは通知をどこに送信するかを定義します。
ユーザーメディア(例:メールアドレス、WebhookのユーザーIDなど)は、配信方法に関係なくユーザープロファイルで定義する必要があります。Webhook X を使用して Admin ユーザーにメッセージを送信するアクションは、Webhook X の配信先がAdminユーザープロファイルで定義されていない場合、配信に失敗します。
ユーザーメディアを定義するには:

| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| タイプ | ドロップダウンリストには有効なメディアタイプ名が表示されます。 無効なメディアタイプのメディアを編集する場合、タイプは赤色で表示されます。 |
| 送信先 | メッセージを送信する連絡先情報を入力します。 メールメディアタイプの場合、アドレス欄の下にある ボタンをクリックして複数のアドレスを追加できます。この場合、すべてのアドレスに通知が送信されます。アドレスの例については、メールメディアタイプのメールパラメータの説明を参照してください。 |
| 有効期間 | メッセージが送信される時間を制限できます。たとえば、平日のみ(1-5,09:00-18:00)に設定できます。この制限はユーザーのタイムゾーンに基づいていることに注意してください。ユーザーのタイムゾーンが変更され、システムのタイムゾーンと異なる場合は、重要なメッセージを見逃さないようにこの制限を調整する必要があります。 書式の説明は期間の指定ページを参照してください。 ユーザーマクロがサポートされています。 |
| 深刻度で使用 | 通知を受信したいトリガーの深刻度のチェックボックスを選択します。 注意:デフォルトの深刻度(「未分類」)は、トリガー以外のイベントの通知を受信したい場合、必ずチェックする必要があります。 保存後、選択したトリガーの深刻度は対応する深刻度の色で表示され、未選択のものはグレー表示されます。 |
| ステータス | ユーザーメディアのステータス。 有効 - 使用中。 無効 - 使用されていません。 |