1日の秒数を表すために「86400」などの大きな数値を使用するのは、手間かつエラーが発生しやすくなります。これがZabbixトリガー式とアイテムキーを単純化するためにいくつかの適切な単位記号(または接尾辞)を使用できる理由です。
例えば秒数の「86400」の代わりに「1d」とできます。接尾辞は乗数として機能します。
時間では以下のサフィックスを使うことができます
時間のサフィックスは整数のみをサポートします(「1h」はOK。「1,5h」や「1.5h」はNG。代わりに「90m」を使用してください)
時間のサフィックスは次で使用可能です。
ha_set_failover_delay= delay
ランタイムコントロールオプションメモリサイズのサフィックスは次で使用可能です。
メモリサイズのサフィックスは以下を使用できます。
単位記号は、フロントエンドのデータを人間が読みやすい形式で表現するためにも使用されます。
Zabbixサーバーとフロントエンドの両方で、これらのシンボルがサポートされています。
アイテムの値にBが使用されるとフロントエンドに表示されるBpsは二進数です。それ以外の場合は十進数で表示されます。
さらに、フロントエンドは次の表示もサポートします。
いくつかの適切な接尾辞を使用することにより、理解と維持が容易なトリガー式を記述できます。 たとえば次の式は
last(/host/system.uptime[])<86400s
avg(/host/system.cpu.load,600s)<10
last(/host/vm.memory.size[available])<20971520
次のように変更できます
last(/host/system.uptime[])<1d
avg(/host/system.cpu.load,10m)<10
last(/host/vm.memory.size[available])<20M
デフォルトでは、アイテムの単位を指定すると、乗数のプレフィックスが付加されます。例えば、単位が'B'である入力値'2048'は、フロントエンドでは'2KB'と表示されます。(詳細については、アイテム設定 の単位を参照してください)
単位の変換を防止するには、'!'プレフィックスを使用します(例: !B
)。感嘆符の有無による変換の仕組みをより深く理解するには、以下の値と単位の例を参照してください。
1024 !B → 1024 B 1024 B → 1 KB 61 !s → 61 s 61 s → 1m 1s 0 !uptime → 0 uptime 0 uptime → 00:00:00 0 !! → 0 ! 0 ! → 0
Zabbix 4.0 より前のバージョンでは、ms
、rpm
、RPM
、%
で構成されるハードコードされた単位ストップリストがありました。このストップリストは非推奨となりました。そのため、これらの単位の変換を防ぐ正しい方法は、!ms
、!rpm
、!RPM
、!%
です。